大谷翔平選手も実践した目標管理シートを活用！英語力アップにつながる「マンダラチャート×英語」学習メソッド

マンダラチャートの特性と基本構造

マンダラチャートは、経営コンサルタントの松村寧雄氏によって開発された、思考整理や目標管理のためのフレームワークです。単なるタスクリストとは違い、視覚的に目標を整理し、体系的に行動計画を作成する手段として、企業の研修や個人の目標管理ツールとして広く活用されてきました。


マンダラチャートは、3×3マスの基本型を中心に配置した9×9マスの構造で使用します。
たとえば、以下のように使用します。

・中央のマスに「達成したい目標」を記入　
・周囲8つのマスに「目標達成のために必要な要素」を記入　
・それぞれの要素ごとに実践可能で具体的な行動を記入

このように、目標を細分化することで、タスクの明確化と優先順位付けが可能になり、行動計画が立てやすくなります。

大谷翔平選手も高校時代にマンダラチャートを活用

主に社会人の研修ツールとして広がっていたマンダラチャートですが、大谷翔平選手が高校時代に活用していたことが報道されたことで、さらに多くの注目が集まりました。彼の目標は、「ドラフト1位指名」。その目標を実現するために、「体づくり、コントロール、キレ、スピード160km/h、変化球、運、人間性、メンタル」と8つの項目を立て、具体的な行動計画へと細分化しました。

彼は、高校3年間で全16枚のマンダラチャートを作成し、それらを日々積み重ねた結果、前人未到の二刀流プロ野球選手として成功し、現在の活躍へとつなげることができたといわれています。この手法は、スポーツだけでなく、ビジネスや勉強、そして英語学習にも応用可能です。

仕事における活用例

ビジネスシーンでは、キャリアアップや業務効率化を図ることが可能です。やるべきことをマンダラチャートで「見える化」し行動につなげることで、効率的に目標達成を目指せます。

・キャリアアップの計画
（例：「3年後にマネージャーになる」→「業務改善」「リーダーシップ強化」「資格取得」など）
・プロジェクト管理
（例：「新規事業の成功」→「市場分析」「チーム構築」「マーケティング戦略」など）
・時間管理の改善
（例：「業務効率を向上させる」→「無駄な会議を減らす」「タスクの優先順位を明確にする」「伝達ミスを減らす」）

子育てや家庭での活用例

家庭においても、マンダラチャートは非常に有効です。特に子どもの教育計画や家計管理に活用できます。

・家計管理の目標
（例：「年間100万円の貯蓄を達成する」→「通信費、保険、サブスクなど固定費の節約」「副収入の確保」「積み立て型の株式投資」）

・子どもの教育計画
（例：「英語を話せるようにする」→「海外アニメで英語に触れる」「海外の絵本を読む」「英会話レッスンを受ける」）

自己啓発や趣味の目標達成に活用

資格取得やスポーツ、健康管理など、さまざまな目標にマンダラチャートを活用できます。

・資格試験の計画
（例：「大型二輪免許を取得する」→「教習所を選定」「資金を貯める」「試験日までのスケジュールを立てる」）
・健康維持の運動計画
（例：「次の健康診断で血圧を基準値まで下げる」→「1日30分のウォーキング」「日々の塩分やカロリーを計算」「登山やサイクリング計画」）

英語学習の目標設定を「見える化」する

英語を習得するためには、具体的な目標設定が欠かせません。しかし、ただ「英語を話せるようになりたい」と思うだけでは、なかなか学習が進みません。そこで、マンダラチャートを活用して「何をどのように学ぶか」を整理し、細分化することが重要です。

たとえば、英語学習の目標として「TOEIC®800点を達成する」とした場合、マンダラチャートでは、以下のように具体的な学習項目に落とし込むことができます。

目標：「TOEIC®800点を達成する」

リスニング強化 → 「リスニング教材で練習を行う」
語彙（ごい）力アップ → 「単語を覚える」
文法力向上 → 「TOEIC®対策問題集を解く」
スピーキング強化 → 「オンライン英会話を受講する」
読解力アップ → 「英文記事を読む」
本番で緊張しない→「英会話レッスンで積極的に発言する」
体調管理→「睡眠時間を削らない」
勉強時間の確保→「通勤時間を勉強時間に充てる」
継続させる→「趣味の映画をみて息抜き」

このように、目標を分解することで「何をすれば良いのか」が明確になり、具体的なタスクとして取り組みやすくなります。

行動につながる学習計画と習慣化

目標を設定しただけでは、英語力の向上は実現しません。計画を立て、それを習慣化することが大切です。具体的な行動・スケジュールへと展開し、無理のない形で日々の生活に取り入れましょう。たとえば、「リスニングを強化」という場合、次のような具体的な行動計画へと展開することができます。

・通勤時間にネットで英会話の動画を聞く（毎朝30分）
・寝る前の30分間で英単語を暗記し、翌朝復習する（1日30単語）
・週3回、オンライン英会話を予約し講師と英会話を実践する

重要なのは、無理なく続けられる習慣を作ること。最初から完璧を求めすぎず、小さな成功体験を積み重ねていくことが、英語学習を継続するポイントになります。

進捗管理とモチベーション維持に

学習を続けていると、「本当に上達しているのか？」と不安になることもあるでしょう。そこで、マンダラチャートを活用して進捗を確認する仕組みを作ることが重要です。

進捗管理のための具体的な方法
・目に見える場所に書き出したチャートを貼る
・毎週、学習した内容を振り返り、達成度を確認する
・できたことをチェックリスト化し、視覚的に達成感を得る
・目標の一部を達成したら、小さなご褒美を設定する（好きな映画を観る、スイーツを食べる など）
・スクールの講師など、第三者と共有して客観的なアドバイスを求める


また、モチベーションを維持するためには、「英語を学ぶ理由」を定期的に振り返ることも大切です。「海外旅行で困らないようにしたい」「仕事で英語を活用できるようになりたい」など、自分の目的を明確にすることで、学習を続ける意欲につながります。