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英語のビジネスメールで期限を伝えるには?伝え方の注意点など

ビジネスのやりとりにおいて、期限を明確にする、守るということは大切です。
英語で海外とやりとりをする場合でも期限を明確にして何をしてほしいかを伝えることが重要です。
今回は、気遣いを感じさせつつもビジネスの世界に通用する英文の言い回しをご紹介します。
文化の違いを考慮して期限を明確に伝える
柔らかいニュアンスだと伝わらない
日本語のメールで、特に期限を切らずに「できるだけ早く」とお願いすることもあるかもしれません。
信頼関係ができている相手なら、「できるだけ早く」を、「今すぐしてください」の柔らかい言い方だと気づいて、こちらの希望通りすぐにやってくれるでしょう。
また、そんなに親しい間柄でなくても、日本人同士のやりとりの中で「できるだけ早くお願いいたします」と言われれば、「ああ、早くしてほしいんだな」と気づいてもらえる可能性は高いでしょう。
英文でも、"~ as soon as possible(ASAP)"(できるだけ早く)というよく知られた言い回しがありますが、
と送ったメールに対して、受け取った相手は期限が指定されていないため「手が空いたときに送ればいい」と判断して、作業の優先順位を下げてしまうかもしれません。
一刻も早く書類が必要な場合、待つ方はイライラしてしまいますし、時間が無駄になります。
さらに、
と期限を指定しても、"Would you ~?"と相手に尋ねるような形にしてしまうと、慣用的に「依頼」の表現ではありますが、"No"と返される可能性がないわけではありません。
海外とのビジネスのやりとりでは、日本流の、相手の判断にゆだねながらお願いするような曖昧な表現は避けた方が良いでしょう。
具体的に期限を指定した上で、はっきりとこちらの意図が伝わるような言い回しで意思を伝えましょう。
本気で「できるだけ早く」してほしいとき

こちらの要求を端的に伝えて期限を指定した文章で、
とするなら、はっきりと意図が伝わります。
しかしながら、これでは若干、相手に指示するようなニュアンスがあるので、この書き方は同僚や部下、気心の知れた間柄でのやりとりに使う方が無難です。
相手に「お願いする」意味合いを持たせるため、こちらの状況を伝える文章を加えてみましょう。
ビジネス寄りにするときは、
と、"I would appreciate it ~"を使うと良いでしょう。
なお、"I would appreciate it if you could ~"とすると、相手の行動に対して「○○してもらえれば幸いです」という姿勢なので、丁寧ながら、どことなく相手に指示しているような雰囲気も感じられます。
とすれば、もっと丁寧に「あなたが書類を送る」ことを促す内容になります。
期限を伝える英単語
期限の意味を持つ"due"と"deadline"

「期限」という意味の単語には "due"、"deadline"があります。
"by"と"until"の違い
"by"はすでに例文で使用している通り、"by July 10"のように、「~までに」という(完了の)期限を表す前置詞です。
"until"は「~まで」という継続の意味を表す前置詞ですが、「期限を切る」のとは意味が違います。
"until"は、ある状態や動作が継続しているときにその「終わりの期限」を示すために使われます。
何かを依頼するときに"until"を使ってしまうと、期限を切ったつもりが、そのときまでに「〜し続け」なければならないかのような意味になってしまいます。
期限を再確認するときの表現
誤解のない文章で期限をしっかり伝えたつもりでも、重要な案件では期限が近くなった頃にもう一度、確認のメールを送っておいた方が安心です。
感謝の気持ちも忘れずに
敬語的表現
英語のビジネスメールには、さまざまな敬語的な表現があります。
相手や状況に応じてうまく使い分けましょう。
相手に何かを依頼する表現は、"Would (Could) you ~?"がよく使われます。
失礼ではない言い方ですが、相手にお願いしているようで「~してください」という意味合いも感じられるので、目上の人や得意先などには、より丁寧な敬語的な表現を使うほうが良いでしょう。
"I would like you to ~"は、「あなたに~していただきたい」とこちらの希望を丁寧に伝える表現です。
“Would (Could) you ~”より丁寧ですが、前述のように一方的に押しつけられていると思われかねない懸念もあるので、大切な場面では相手のしてくれることに「感謝する」という意味の言い方にしましょう。
"appreciate"、"be grateful"ともに、「感謝する」「ありがたく思う」の意味があります。
日本語の表現にある「〜していただければ幸いです」と同じニュアンスと考えていいでしょう。
ちょっと言いにくいようなことをお願いするときには、
と、相手に打診する言い方があります。
判断を相手にゆだねている分、かなり丁寧な言い回しです。
ただ、曖昧さを含んでいるので、ぜひ来てほしいのであれば、メールの返事を待っているなどの念押しの文言を付け加える必要があるでしょう。
また、感謝の気持ちを伝えながらも、主語に"I"や"We"を使わない英文は、フォーマルで硬い印象になります。
ビジネスライクに、迅速に物事を進めようとしたときには、このような表現でのやりとりが有効です。









